カリナン狩り

　なんだかネタがなさ過ぎて困ったのでとりあえず世界樹の迷宮のプレイの現状を今パーティ組んでるメンバーでそのまま小説にします。

　本編とはまったく関係のないパラレルだと思って下さい。
　第四階層のネタバレを含むみたいです。

　ちなみにキャラクターは
シールド（褐色パラディン）♂・・・リーダー
アーチェ（短髪レンジャー）♀・・・最近後衛に下げられた。我が家の主砲（？）
ヒール（ロリメディック）♀・・・シビアな少女
ファング（緑レンジャー）♂・・・足技に降っていたスキルを休養で全て採集に回された。現前衛
ビオル（長髪バード）♂・・・平和ボケ少年

　うん、我ながらいい加減な説明だ。

　ぼくたちは夢に向かって少しずつ歩いているはずだった。
　毎日ワクワクしていた。
　今まで触れたことのない大きな自然に抱かれて…ぼくは幸せだった。

「疲れた…」

　リーダーがそう漏らすまでは…みんな…幸せなんだと思っていた。

「まだアリアドネの糸を使うには早いよ？」

　そう言って眉を寄せるのは女レンジャー。
　リーダーはため息を漏らすだけ…。

「次の迷宮が迫っているから焦っているのですか？」

　そう言うのは女メディック。
　リーダーは頷く。

「それもあるよ…。
　いきなりそんな話を流されても…こっちもどう動いたらいいか分からない…
　それに…」

　リーダーがそこで言葉を止めるから…男レンジャーが思わず気を遣う。

「まぁ、無理はしないでいいと思うけど…」
「いちばん苦労してるのはお前じゃないのか？」

　リーダーの言葉。男レンジャーはいつも通り右頬の傷を掻いて苦笑する。

「おれは別に、ただ仕事をこなしてる緊急時のお助けマンだから」

　軽い口調でそう言っても、リーダーの表情は晴れなくて…。
　ぼく…何か言った方がいいのかなぁ？
　そう決心して口を開きかければリーダーが口を開く。

「毎日毎日…第四階層を踏み荒らすような真似をしてさ…
　おれ達、そこら辺の小銭稼ぎのギルドと変わらないじゃん」
「当たり前です。お金を稼いでもらわないといけないんですから。」

　女メディックの鋭い突っ込みにリーダーはたじたじになる。
　そこで…ぼくは思っていたことを口にする。

「まぁ…モリビトの地を踏み荒らす真似をしてるって言うのはちょっと嫌かも。」

　それは自分で気付いてなかった不満。
　その言葉に女レンジャーのにらみが来る。

「ここがレベル上げにも適度だし、大体…目的のものだってここでしか手に入らない…。違う？」

　強い口調に押されて…ぼくは思わず黙り込む。
　男レンジャーがぼくと女レンジャーの間に割って入る。

「まぁまぁ、みんな宿に泊まらないで不眠不休だからかりかりするんだって…一日ぐらい泊ったら？」
「体力もまだまだあるのに？予定がずれる。勿体ない」

　女レンジャーが男レンジャーを睨む。男レンジャーは笑う。
　するとリーダーは言った。

「だって…このためにお前休養して採集スキルに全部つぎ込んで…今やお得意のトリックステップも、先制ブースとも何もないんだろ？」
「…うん、残り全部弓マスタリーとＡＧＩとＨＰに振らされたもんね…。おかげでスキルが未だに黒い」

　冗談めかして言う男レンジャーの言葉にリーダーの表情はさらに曇る。
　女レンジャーはさらに不機嫌さを増す。

「でも、そんな振り方のおかげであたしから前衛奪ったんだよね？」
「なに？そんなに前衛がよかったの？前衛なんてね…装備まともにそろってないおれにしてみれば死地に出されたようなもんだよ…？いっくらお嬢さんよりＨＰ高くってもね」

　男レンジャーが肩をすくめる。
　ぼくは仕方がないからリュートを体の前にまわして歌を紡ぐ。

　早くこの状況が終わってくれますように…
　早くみんなのイライラがおさまりますように…
　早く宿の温かいお風呂に入れますように…

　そんな祈りを込めながら…